子宮内膜症

●症状

そもそも子宮内膜とは、女性ホルモンの働きによって毎月増殖し、はがれ落ち、出血する…つまり月経によって外に排出されるものです。その内膜の組織が子宮ではなく他の場所にできてしまうのが子宮内膜症という病気です。ところが、同じように増殖し、はがれ落ちても排出する出口がないために、そこに古い血が溜まっていってしまうのです。

症状としては、生理痛がひどくなる、更に腰が痛くなったり、吐き気や下痢なんかも引きおこします。肛門の奥が痛んだり、排便の時にも痛みを感じます。周りの臓器とくっつく癒着が進むにつれ、性交渉の時に痛みを感じたり、また不妊症の原因にもなってしまいます。子宮内膜症は不妊症の2~4割の原因とも言われています。

●原因

原因は未だにはっきりしてはいませんが、月経の際、子宮内膜の一部が子宮から卵管を逆流して通り腹腔内にばらまかれ、内膜の一部がそこで発育する説 (子宮内膜逆流脱)があります。また、現代の女性は昔の女性に比べて妊娠・出産回数が少なく月経回数が多いのも、子宮内膜症が増えている原因とも言われています。

●検査

子宮内膜症は診断が難しい病気と言われています。診察に欠かせないものが内診です。直腸診が必要な時もあります。卵巣の腫れ具合や大きさを確認するための超音波検査や、MRIや血液検査で腫瘍マーカーを調べることもあります。それでもはっきりしない場合が多く、腹腔鏡でお腹を直接見る検査になることもあります。

●治療

 子宮内膜症の主な治療法としては薬物療法と手術療法の2つです。

薬物は、一定の期間整理を止め、閉経と同じ状態にして病変を小さくする方法と、子宮内膜症によって出てくるそれぞれの症状(生理痛など)に対して、鎮痛剤や低用量ピル、漢方薬などの使いわけです。

 薬では治療が期待できない内膜症の場合、妊娠を希望する場合手術が必要です。手術にも病巣だけを取り除く保存手術、のう腫がある方の卵巣と子宮を取り除く準根治手術、子宮・卵巣全部を取り除く根治手術があります。また、最近では腹腔鏡手術といって、お腹を開けなくても内視鏡をみながら処置する方法が可能になりました。この方法でお腹の中の内膜症を取り除いたり、癒着をはがしたり、小さな内膜症ならレーザーで焼きとばす(蒸散)などの処置が可能です。





子宮頸ガン >>
カラダのケア TOPへ >>
美通信 コンテンツ一覧へ  >>