子宮体ガン

●症状

同じ子宮ガンでも、子宮頸（けい）ガンとはできる場所も、発症の原因も、治療法も全く異なる別のガンです。

　子宮体ガンとは、子宮の奥の子宮大部にできるガンのこと。症状としては、何のきっかけもなくおこる不正出血が比較的初期段階からおこります。進行するにつれておりものが茶褐色や膿のようになったり悪臭がするようになったり、生理の量が増えます。更年期の不正出血は生理不順と間違えて見過ごすことがありますので要注意です。また、排尿時の痛み、性交渉の時の痛み、下腹部が痛むなどもおこることがあります。

●原因

原因ははっきりしてはいないのですが、頸ガンとは違い、ウィルス感染によって発病するガンではありません。50～60代に多く、女性ホルモンのエストロゲンの影響があるのではないかと言われています。閉経年齢が遅い人や出産経験がない人、肥満の人、高血圧や糖尿病の人に多くみられます。

●検査

検査は細胞診で行われます。膣から子宮に細いチューブ状の器具を入れ細胞をとります。このときに痛みを感じることもあります。エコーでの検査も可能です。更に検査が必要な時は、子宮内膜の組織を採取したり、超音波検査やMRI検査がおこなわれます。

　毎年、子宮頸ガン検診を受けていて、異常なしと診断されていたのにも関わらず、ある日、不正出血がおこり診てもらったら、子宮体ガンと診断されたという方もいらっしゃいます。子宮ガンとひとくちに言っても、「子宮頸ガン」と「子宮体ガン」は別のものですので、検診の際にはしっかりと確認しましょう。


●治療

　基本は手術で子宮を全摘出します。転移のしやすい卵巣や卵管も一緒に摘出するのが普通です。0期～I期で妊娠を希望する人には、ホルモン剤の飲み薬を使うこともあります。ガンが進行して広がっている場合は、放射線治療や抗がん剤、ホルモン療法を症状に合わせて行っていきます。






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