卵巣のう腫

●症状

卵巣は、卵子を育て、毎月の排卵・女性ホルモンの分泌など重要な働きをする臓器です。複雑な働きゆえに腫瘍ができやすいとも言われています。数ある卵巣腫瘍の中で最も多いのが、膨らんだ中に液体がたまる「卵巣のう腫」です。
卵巣のう腫には3種類あり、水のような液体がたまるもの、ネバネバした粘液がたまるもの、髪の毛なども含んだ油がたまるものがあります。
症状としては、のう腫が小さいうちはほとんど自覚症状がありません。こぶしくらいの大きさになった時に、腹痛・腰痛・便秘・頻尿・生理時以外の下腹部の痛み・ウェストが太くなるという症状や、運動などで茎捻転(腫瘍がねじれる)がおきると、吐き気や激しい痛みで歩けなくなる場合があります。


●検査

自覚症状がないうちは、健康診断や妊娠判定の検査の時に偶然発見される場合がほとんどです。早期発見には、定期的に検診を受けるのが一番でしょう。
検査は、内診によって卵巣の大きさや硬さ、可動性などを調べ、次に超音波検査やCTスキャンでさらに詳しく調べます。また、腫瘍がある場合、血液検査の腫瘍マーカーやMRI検査やCT検査で、腫瘍が良性か悪性かを調べます。


●治療

のう腫が小さく、症状もなく、良性の可能性が高いという場合は、定期的に通院しながら経過を見守ります。しかし、のう腫が大きい場合は、手術をしてみないと良性か悪性かの判断がはっきりしないことや、二次的に悪性腫瘍が発生する可能性もあります。また、明らかに良性の場合でも茎捻転の心配も出てくるため、基本的に手術となります。
悪性の疑いがまったくなければ、のう腫の状態や年齢などにより異なるものの、腹部に穴を開け、腹腔鏡を入れてモニターを見ながら病気の部分だけ取り除きます。のう腫が非常に大きい、他の臓器との癒着が激しい時などは、卵巣ごと摘出し、卵管や子宮も同時にとる場合もあります。





卵巣ガン >>
カラダのケア TOPへ >>
美通信 コンテンツ一覧へ  >>