卵巣ガン

●症状

卵巣がんには、卵巣にできた腫瘍が悪性に変異する「原発性」と胃がんや乳がんなどの他の臓器のガンが転移した「転移性」のものがあります。ほとんどが原発性ですが、初期症状が全くなく、早期発見が難しいので「沈黙の臓器」と呼ばれているほどです。卵巣ガンには転移しやすいタイプと転移しにくいタイプがあり、それぞれ症状も違います。転移しにくいガンは、卵巣が大きくなり下腹部でしこりとして触れたり、膀胱や直腸を圧迫することから頻尿や便秘などがおこります。また、転移しやすいガンは、腹膜に転移し腹膜炎をおこし、腹水がたまることから急にお腹が膨らみます。腰痛や水っぽいおりもの、不正出血がみられる場合もあります。

●原因

原因はまだはっきり解明されてはいませんが、排卵による卵巣への刺激が考えられています。40~50代に多くみられ、その中でも身内に卵巣ガンにかかった方がいる、妊娠・出産の経験が少ない人が多いと言われています。

●検査

卵巣は体の奥にあるため、子宮のように粘膜や細胞をとって調べることはできません。異常がわかった時にはかなり進行していることが多いので命にかかわる場合もあります。
検査は内診によって卵巣の腫れを調べ、異常があれば超音波検査でさらに詳しく調べます。血液をとり、腫瘍マーカーで血液中に流れ出る卵巣ガンが分泌する物質を調べたり、必要に応じてMRIやCTを実施することもあります。最終的には、手術の際の組織検査で診断を確定します。


●治療

手術がメインですが、進行によって抗がん剤が使われます。
手術は開腹手術で、両方の卵巣・卵管を切除するのが基本です。子宮や大網、転移がおこりやすい後腹膜リンパ節を切除する場合もあります。
妊娠を望む場合、ごく早期の発見で片方の卵巣にのみガンがあり、またリンパ節に広がっていない状態であれば、ガンであるその片方だけの切除も可能ですが、卵巣ガンは進行が早い病気なので、判断はとても慎重に行わなければなりません。




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