2017-09-14 15:00

食・ヘルス(健康)

まだ間に合う!?初期むし歯を再石灰化できる特定保健用食品のガム「ポスカ」とは

美容NS
2017年も、気づけば残り3カ月ほど。慌ただしく時間が過ぎ、今年はまだ歯の定期健診に行けていない…なんて人もいるのでは。私たちの歯は、食事のたびにカルシウムが失われ、その後、唾液中のカルシウムとリン酸を使い再石灰化でもとに戻ることで健康な状態に保たれている。毎食後、歯磨きができていない人は、お口の中が酸性に傾き、歯からカルシウムが失われ、「初期むし歯」が進んでいる。

その「初期むし歯」の再石灰化を助ける成分が注目されていると聞き、グリコ健康科学研究所の朝熊さんのもとを訪れた。

歯にカルシウムを届けてくれる「POs-Ca®」とは
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そもそも、私たちの歯はどのようなメカニズムでむし歯になるのだろう。歯の表面が黒くなり、肉眼でむし歯だと分かる状態になる前に、実は「初期むし歯」の症状が進んでいるという。

「歯の表層は、おもにカルシウムからなるエナメル質で覆われています。カルシウムは硬くて丈夫ですが、酸には弱いという特徴があります。私たちが食事で糖をとると、口内で糖を分解する際に酸が作られ、それがエナメル質のカルシウムを溶かしてしまいます。
口内にカルシウムとリン酸が足りていれば、失われたカルシウムがもとに戻る“再石灰化”が行われますが、歯磨きを怠るなどの原因によりカルシウム量が足りないと、歯はスカスカに。表面のエナメル質にかろうじて穴は開いていないけれど、その下の層はスカスカになっているという『初期むし歯』が進んでいくのです」(朝熊さん)


初期むし歯を防ぐべく、歯の再石灰化のために重要なのは、水に溶けるカルシウム「リン酸化オリゴ糖カルシウム、POs-Ca」だ。POs-Caは、歯にカルシウムを速やかに届け、酸でカルシウムが溶けてしまった歯の再石灰化を促進。さらに、もろくなった初期むし歯部分を、健康な歯と同じ結晶構造に戻す(再結晶化)働きがあることも分かっている。健康な歯は、六角形のミクロな結晶がすき間なく詰まっていることで、より強固になっているのだ。

POs-Caを配合した、世界で初めてのガム
初期むし歯の再石灰化、再結晶化を促すPOs-Caを、日常的に、手軽に取り入れる方法はないか―。そこで、グリコ健康科学研究所が実現させたのが、POs-Caを配合した世界唯一のガム「ポスカ」の開発だ。

これまで、健康な歯のために開発されてきたガムは、キシリトールやマルチトールなどの代替甘味料を使い、むし歯の原因となる酸を作らせないガムだった。「ポスカ」の誕生は、酸を作らないとともに、すでに酸によってカルシウムが失われてしまった歯を再石灰化によってもとの状態に戻し、さらに歯の結晶構造を回復するガムが登場したということ。

ちなみに、歯の再結晶化の実証実験には、世界最大かつ最先端の放射光施設「SPring-8」を使用。宇宙の超微粒子を分析するような場所で、ミクロな歯の構造を検証したという。

小学生の初期むし歯対策!
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さらにグリコ健康科学研究所では、POs-Caを配合したガムで再石灰化が実際にされているのかを検証するため、大阪歯科大学名誉教授・神原正樹先生の指導のもと、小学生を対象に、1年間、ガムを噛んでもらう実験を行った(POs-Caを配合したガムを、毎給食後に2粒5分間噛んでもらうことを1年間継続した)。

すると、口の中の酸を中和させてむし歯になりにくくする機能が高まっていることが判明。歯のエナメル質の再石灰化も進み、初期むし歯が改善されたケースも確認されたという。

自分の歯を大切にすることが、健康寿命につながる
1980年代まで、むし歯はすぐ「削る」ことで悪化させない治療がよしとされてきた。しかし高齢化が進む中、1990年代に国主導で「8020(80歳時点で自分の歯を20本残す)運動」がスタート。歯を残すことが、今の治療の主流になってきている。

「自分の歯で食べ物をしっかり噛むことは“食べる喜び”につながります。硬いものも気にせず食べられるので、栄養が偏ることもなく、家族や友達と食事を囲む場も楽しめるようになるのです。
自分の歯の本数が多ければ多いほど、健康寿命が長くなるという論文が発表されており、歯を健康に保つことは、人生を長く健やかに楽しむことにつながるのです」(朝熊さん)


歯の健康維持のためにPOs-Caを配合したガム「ポスカ」を、毎日の生活に取り入れてみてはどうだろうか。

※取材協力
江崎グリコ株式会社
健康科学研究所
朝熊弘樹さん
美容NS
※参考
グリコ健康科学研究所 
http://www.glico.co.jp/laboratory/
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