2014-06-13 08:00

食・ヘルス(健康)

オタネニンジン発酵物の血糖上昇抑制に新知見

発酵オタネニンジン
(画像はプレスリリースより)

発酵オタネニンジン
オタネニンジン(Panax ginseng C.A. Meyer)は高麗人参とも呼ばれ、古くより漢方薬として利用されるとともに、滋養強壮を目的に食事に用いられる。

オタネニンジンの効果は「人参サポニン」と呼ばれる成分が関与。代表的な人参サポニンRb1を摂取すると、体内にいる腸内細菌によって代謝を受け、M1 (compound K )に変化して生理効果を発揮。

腸内細菌叢が乱れると、M1の生産量が減るため、人参サポニンをあらかじめM1に変換させた機能性食品素材「発酵オタネニンジン」を長瀬産業が開発。

インクレチンと発酵オタネニンジン
オタネニンジンには抗糖尿病効果が報告されているが作用機作は不明である。

消化管ホルモンの「インクレチン」やインクレチンの一種であるGLP-1が抗糖尿病薬として用いられていることから、発酵オタネニンジンとGLP-1の関係を検討。

腸管 L 細胞様株(NCI-H716 細胞)を用い、被験物質を添加して培養した時のGLP-1分泌量の変化を検討。

その結果、発酵前のオタネニンジンもGLP-1の分泌量を増加。発酵オタネニンジンの方がより強くGLP-1分泌を促進。
発酵オタネニンジン
(画像はプレスリリースより)

発酵オタネニンジンの効果に関してはM1によるGLP-1分泌促進の作用によることが示唆された。

今後は生体を用いた研究などが必要。


【参考】
・長瀬産業 プレスリリース
http://www.nagase.co.jp/assetfiles/news/20140609.pdf
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