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vol.66 パリの美術館 その2
ロマン派美術館
前回、ご紹介したプティ・パレ美術館同様、
ロマン派美術館もパリ市立なので、常設展はもちろん無料で入れます。
でも今回は、企画展を目当てに訪れました。
(企画展は有料です。)
「ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテ展」
ナポレオン1世の皇后ジョセフィーヌのバラ園のお抱え絵師だった人で、
彼が描いた「バラ図譜」は有名です。
日本でも何度か展覧会が開かれていますので、
バラ好きでなくても、ご存知の方は多いはず。

ロマン派美術館は、もともとアリ・シェフェールというオランダ人の画家の邸宅でした。
住宅街にある上、邸宅として使われていた姿のまま、美術館になっているので、
貴族の館にでも入っていくような気分です。

門から小路のような緑あふれるエントランスを進むとかわいいお屋敷が現れます。

まずは左手の建物で開かれているル・ドゥーテの企画展へ

バラ図譜で有名なル・ドゥーテですが、
この企画展はバラ以外の彼の作品が集められています。
イネ科の植物と思われるパスパリュムの植物画。
さすがに美しくかつ精密に描かれています。

ケシの花
ただ精密に描くだけでなく、絵画としてすばらしい!

ル・デゥーテはこんな油絵も描いていました。

入口正面の館は以前の主アリィ・シェフェールのアトリエでした。


この邸宅にはロマン主義の代表的な芸術家たちが、このアトリエに集ったことから、
彼らのゆかりの作品が多く展示され、当時の暮らしそのままを感じ取ることができます。

プティ・パレ美術館同様、ここにも気持ちのいいカフェがあります。
色とりどりの花が咲く美しい中庭に面して、大きな木がつくる心地よい日陰に下に、
テーブルとイスが並べられています。
この中庭は副館長のカトリーヌさんがおひとりで作り上げたそうです。
やはり愛情がこもっているのでしょうか?
道理で、穏やかないい空気が流れています。

カフェの奥には小さな小屋があり、美味しそうなスイート類のショーケースが。

暑いので、私はこの冷たい飲み物をチョイス。

ホッとする時間です。
頭も心も満たされた感じ。
かのジョルジュ・サンドやショパンもこの庭を愛でながら、
新しい作品のインスピレーションを得たのでしょうか?
遠く昔に思いをはせながら、ゆっくりとした時間を過ごし、
私の場合は、何もインスピレーションは浮ばなかったけれど、
静かなとてもいい午後になりました。
ロマン派美術館
http://jp.france.fr/ja/discover/121059
カフェの営業は春から夏にかけてのみ。
事前に営業日をご確認の上、お出かけください。
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