vol.72 秋のアジサイ



アジサイと言えば、梅雨時の花というイメージですが、
最近は一年中花屋さんの店先で見かけることができます。
特に今頃は秋色アジサイとよばれるアンティーク系の色をしたアジサイが出回っています。
このアンティーク系のアジサイは、
一つの花に多くの色を含み複雑な色合いがとても美しい花です。
1本の価格はちょっと高いですが、
花持ちはしますし、ドライフラワーにもなるので、
色々楽しむことができ、おすすめです!



ピンクとグリーンが混じったアンティークカラーのアジサイ。
まさに大人の色!
ずっと見ていても飽きない色合いです。

では、このアジサイを3通りに楽しむアレンジをご紹介しましょう。



シンプルにそのままアンティークの缶に入れてみました。
缶とアジサイのくすんだ色が調和して、
素敵な世界を作っています。
アジサイの長さは花が缶の淵にかかるくらいにします。
花が大きいので、花留なしで固定できます。
中心に花を入れるより、
少し斜めに挿した方がいい感じです。



缶の中にグラスをセットして、
この中に水を入れ、アジサイを挿します。



アンティーク缶のアレンジに飽きたら、
思い切って短くしてしまいましょう。
庭で少し秋色になったバラを摘んでいっしょにいけてみました。



庭に咲いたバラ、KIZUNA
器は少しくぼみのあるガラスの花器
花留にミニ剣山



まず、KIZUNAをまっすぐに立てます。
KIZUNAは2輪咲いているので頭が重くなります。
向きとバランスを考えて挿す位置を決めます。
そして水を入れた後、短く切ったアジサイをこんもりと剣山を隠すように挿していきます。



最後に秋らしいアレンジを。
紅葉したブルーベリーの枝を切ってきました。
ブルーベリーは実の収穫を終わった後も、
こんなきれいに紅葉して、殺風景な秋の庭に彩りを添えてくれます。
アジサイの控えめな色合いが紅葉の葉を美しく引き立てるアレンジです。



ブルーベリーの枝 1本
器は細長い花器です。
横幅35センチ、縦7センチ、深さ5センチ。
生け花で使われる水盤より小ぶりな花器ですが、
とても使い勝手がよく、一つあると便利な器です。



前のアレンジで短く切ったアジサイをさらに細かく切り分けます。
切り分けたら、器全体にアジサイをさします。
アジサイが支え合い、花器いっぱいに挿すので、
花留の必要がありません。
そしてアジサイの間に紅葉のブルーベリーの小枝を差し入れて完成です。
ブルーベリーもアジサイが花留になり、
どこに挿しても比較的固定し易いです。

1本の花がいけ方によって、色々に変化していきます。
アジサイは大きいので1本でも絵になり、
主役の花になる華がりますが、
色が混じり合った優しい色合いの花は、
他の花を引き立てる奥深さが備わっています。
花の個性を見分けながら、さまざまなアレンジを考える、
フラワーアレンジはこんな楽しみ方もあります。
ぜひ、トライしてみてください!






・森 美保【オフィシャルサイト】

http://www.arrierecourune.com/




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