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vol.92 9月9日は菊の節句



3月3日の桃の節句や菖蒲を飾る5月5日の端午の節句は有名ですが、
あまり知られていないのが、9月9日の重陽の節句とよばれる菊の節句。
日本の節句は五節句といい、中国から伝来した思想に基づいて、日本の文化、風土と融合して定着した日本古来の行事です。
平安時代には宮中行事として行われていたものが、
江戸時代には庶民にも広がり、今のように一般的な行事になったようです。
ちなみに五節句とは、1月7日七草の節句、3月3日桃の節句、5月5日端午の節句、
7月7日七夕の節句、そして9月9日の重陽の節句(菊の節句)の5つの節句を言います。



菊は秋が旬ですが、一年中、花屋さんで見かけることができます。
菊と言うと、仏様のお花というイメージがありますが、
最近の菊は種類も豊富!
こんな華やかな菊もあります。“アナスタシア”という品種です。
菊は日持ちのよい花ですし、茎がしっかりしているので、
オアシスでも、花瓶生けでも、とても扱いやすい花材です。



菊の節句では、“被せ綿”(きせわた)といって、
9月9日の前日に菊の花に綿をかぶせ、節句の当日の朝にその綿で身体を清めると、
若返り、長生きするといわれる行事も行われていました。
早速、真似してみましたが、部屋の中では無理ですね。
こんな感じで朝露を綿に含ませ、菊の香りを楽しんでいたのでしょう!
他にも、菊の花を浮かべたお酒を飲んだり、邪気払いのために部屋の入口に菊を飾ったりしたようです。



重陽の節句も近いので、我が家も菊を部屋の入り口に飾ることに。
庭に遅咲きのアジサイが咲いていたので、
このアジサイと菊を束ねることにしました。



アジサイ1本とツワブキ3本を庭から、摘んできました。
先ほどのアナスタシア5本と合わせることにします。



菊の葉は形に特徴があり、色も濃く暗い感じがするので、
モダンに活けたいときは、葉を全部取り除いてしまい、
別のグリーンを使います。
アジサイの花が大きいので、花の間に菊やツワブキの葉を入れ込みます。

秋は収穫の季節。
豊作を祈った行事や、無事収穫を終えたこと喜ぶお祭りなど祭事がたくさんあります。
そろそろ空が高くなってきました。
重陽の節句には、栗ご飯を頂くようです。
やはり、四季がある日本はいいですねぇ!





・森 美保【オフィシャルサイト】

http://www.arrierecourune.com/




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