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vol.93 大きな木の枝の産地へ行ってきました!



Vol.90でご紹介したドウダンツツジ。
大きなドウダンツツジは山採りと言われる方法で、
市場に出荷されていることをお話しましたが、
その山採りの生産者さんのところへ見学に行ってきました。

8月の中旬、暑い盛りの某日。
市場の枝ものの担当の方と花屋さん仲間で、
福島県郡山の枝ものの生産者の元をお訪ねしました。
この生産者の方はご自分の畑でノバラの実や小さめの枝ものを栽培しながら、
山に入って、自生している大きな枝を切って、市場に出荷しています。
国から入山許可をもらっている他、
山の地主さんから直接頼まれて、山に入って木を切っているそうです。
もちろん、山の自然を次の世代へ引き継げるように、常に森の保存に努めています。



まずは、車で山の中へと入っていきます。
車で行けるところまで、デコボコ道を行きます。



車から降りて、道なき道を進みます。
ズンズンと登っていく後ろ姿をたよりに、私たちもついていきますが、
なかなか追いつけない。きついです!
やっと、草と木々が一面に生える場所にでました。
常緑樹、つるもの、木のものとよく見ると色々な種類の植物が混在しています。



次に向かったのは、森の中。
木が生い茂り、大きな空も覆われてしまい、
トンネルのよう。
涼しい日陰の中を歩いて進みます。
よくショウーウインドーなどに飾られている2メートル級のドウダンツツジ。
そこまで育つのに、なんと10年以上かかるそうです。
育ちが遅いので、木の中に養分をいっぱい蓄えているのでしょうか?
ドウダンツツジは他の枝ものに比べて格段日持ちがします。



これは、まだまだ子供のドウダンツツジ。
生産者の方曰く、
“このドウダンツツジは自分の代では出荷できないだろうなぁ”
何でも早いことが好まれる現代で、こんなサイクルで仕事をしているのかと感心しつつ、
スピード重視の自分の毎日にちょっと反省。



涼しげな沢に出ました。
沢の脇にも、木々が美しい!
以前は、沢の当たりで出荷用の枝を切って、
作業が終わるまで沢の水で保水していたそうですが、
水の災害が増え、国から沢の近くの樹木は伐採が禁じられてしまったそうです。
今は、切った枝をまとめて肩に担いで車まで下ろし、保水のために枝をバケツにつける、また、山に入るという作業をすべておひとりでされているそうです。
こんなお話をうかがうと、小さな一枝も無駄にできないなぁと改めて感じました。



その後も車で移動しつつ、降りては木々を見ながら生産者と市場の方のお話を伺いました。



最後に、こんなご褒美が待っていました!
“郡山布引風の高原”
風力発電用の巨大風車の下に広がる一面のひまわり!
暑さと疲れが吹っ飛んで、みんなひまわりに駆け寄りました。
花の顔がこっちを向いて、なんともとかわいらしい表情をしています。
ここは標高約1000メートル、
心地よい風が吹き抜けて、こんな絵葉書のような景色が目の前に開けて、
もう最高です!
この布引の風の高原は、夏のひまわりだけでなく、
春は菜の花、秋はコスモスが咲き誇り、訪れる人を魅了しているそうです。

今まで花材として見ていた枝ものですが、
森の中に茂っているようすを実際に見ることができて、
これからは1本の枝が育ってきた年月を感じながら、
その姿を鑑賞しようと思います。

郡山布引風の高原
郡山観光協会ホームページ
https://www.kanko-koriyama.gr.jp/tourism/detail1-0-12.html





・森 美保【オフィシャルサイト】

http://www.arrierecourune.com/




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