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vol.97 バラの香りのすごいパワー!



バラの香りはうつ病に有効。
そんな研究結果が先日、山陽新聞のデジタル版に載っていました。
記事によると、
バラの主要な香り成分である「フェニルエタノール」に抗うつ効果があることを、
川崎医療福祉大医療技術学部の研究グループが突き止めたそうです。

バラの栽培の歴史は古代ギリシャ時代まで遡ります。
この時代、バラは観賞用というより、バラの持つ香りに価値があったようで、
花の香りは悪魔を除け、健康や家族の安泰を招くと信じられていたそうです。

元々、バラの香りには薬効があると言われていたのが、
21世紀になって、科学的に立証されたということですね。

抗うつ効果というと、何か強い作用があるようで怖い感じがしますが、
つまり、この「フェニルエタノール」という成分はストレスを緩和させる力があるということらしいです。
疲れたという自覚症状がでたら、香りのよいバラを1輪買って帰るというのもいいかもせれません。


この記事を読んだら、
これぞ、バラ!という香りを急に嗅いでみたくなり、花屋さんへ。



ありました、香りの強いバラ。
ブルームーンという紫のバラです。
昔から愛されているバラで、
切り花だけではなく、園芸品種でもポピュラー。
たいへん育てやすい種類で、バラ栽培初心者の方にもお勧めです。



ブルームーンいっしょに買ったのは、“コルダータ”という葉っぱ2本。
コルダータはプロテアという南半球に生えている大きな花の葉です。
肉厚で、たいへん長持ちします。
明るめのグリーンに赤い縁取りがきれいな葉です。



庭から“ツワブキ”の葉を切ってきました。
斑入りなので、全体を明るくしてくれます。



器はやさしい色合いの貝殻が貼られた足つきの花瓶。
花留が使いません。



まず、コルダータを1本、ふたつに切り分けます。



合わせる花材がグリーンなので、ブルームーンは葉を取ってしまいます。



ツワブキと切り分けたコルダータの大きい葉のほうを花瓶に挿します。



花瓶の後ろの方に、切り分けたコルダータの先のほうの葉を入れます。



前の挿した2枚のツワブキの間に、残りのコルダータを入れます。
色の違う葉が重なり合って、とてもきれい!



最後にブルームーンを中央から少しそれた位置に挿し入れます。
これで完成です。
葉のグリーン、コルダータの赤い縁取り、ツワブキの白い斑など、
バラに合わせたグリーンが微妙な色合いで重なり合って、
ブルームーンの可憐なうす紫色を引き立てます。
同時に、葉は花留の役目も果たしています。
香りの強いバラは花持ちがよくない品種が多いようです。
グリーンの部分はとても丈夫なので、
挿し替えて色々なバラを楽しんではいかがでしょう。
大輪のバラなら、1輪で十分見栄えがします。
咲き進む様が楽しみ!


古の時代から、バラの香りは我々を癒してくれていました。
現代のバラは色も形も多種多様。
バラの美しさに限界はないと思わせるくらいに様々な品種が私たちを魅了します。
色や形ではなく、時には香りでバラを選ぶのもいいですね。
バラを手にする機会があったら、まずは香りから楽しんでみてください。





・森 美保【オフィシャルサイト】

http://www.arrierecourune.com/




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