vol.105 一足早いお花見



近所では春風の中を梅の花びらが舞い、天気予報では桜の開花予想が発表されて、
待ちに待った花の季節の到来です。
暖かくなり、外での庭いじりも楽になりました。
何を思ったのか、家人が庭の桜の枝を剪定し始めました。
蕾がこれから膨らもうという時に、何も枝を切ることもないと思ったのですが、
切ってしまったのは仕方がない。



とりあえず、蕾が大きい枝を選んで花瓶へ。
花屋の時も枝ものは好きでよく扱っていましたが、
こんなに硬い蕾の枝ははじめて。
元々季節の行事にそった枝ものの花、たとえばお正月の梅の花やおひなまつりの桃、
旧暦の時期に合わせているため、現代の暦では開花が1カ月ほどずれてしまう。
そこでムロといわれる外気より暖かくした建物のなかに花の枝を並べ、
開花調整をして、花市場に出荷されます。
それにしても硬い蕾。
とりあえず、咲かせることができるか挑戦してみることに。



一週間後、みごとに開花♪
一足早いお花見ができそうです。
私のお花の教室の生徒さんから、
枝ものの花がうまく咲かなかったので、どうすればいいですか?とよく質問されます。
先ほどもお話した通り、今の暦では花にしてみれば本来開花の時期より少し寒いわけですから、少し暖かい環境に置いてあげるのが大切です。
開花には、適切な温度と適量の湿度が必要。
蕾がふくらんでくるまでは、暖かい部屋に置いて、
十分に霧吹きで水分を与えましょう。
写真のように花びらが開花し始めれば、玄関のような多少寒いところに置いても大丈夫。
花が一気に咲かず、長く楽しめます。



フランスの古い花瓶と桜の花がよく合います。
整理した小枝は和の器へ。

普段の枝ものの扱い方は過去のページを参照してくださいね。
https://www.beauty-news.jp/pages_flower_69.html



庭の桜の蕾はまだまだこんなにぎゅっと蕾んだまま。
思わぬことで、今年は一足早く桜を愛でることができました。





・森 美保【オフィシャルサイト】

http://www.arrierecourune.com/




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