vol.116 小枝の一輪ざし


夏が少しずつ遠ざかり、落ち葉の季節になりました。
空気が爽やかに感じられて、外にいるのが何より気持ちいい。
この季節は庭仕事もはかどります。

庭木の剪定で切り落とした小枝を使って、
一輪ざしをつくってみました。






南天と桜の枝です。
20センチくらいに切った枝5本と、
ナチュラルの風合いを作るために、先を残した枝を1本、
もう30センチくらいに切った長めの枝1本を用意します。



その他の材料はワイヤー、試験管2本。
他にハサミとワイヤーを切るためのニッパーを用意します。



20センチほどに切った枝3本をワイヤーで束ねます。
もうひとつ、20センチの枝2本と先を残した長めの枝1本、合計3本をワイヤーで束ねます。



束ねた枝の座りがいいように、それぞれの枝の底をテーブルの表面に合わせて切り、
枝を回して、座りの良い地点をさがします。



束ねた枝を20センチほど離して立たせ、30センチに切った枝を上からかけます。
束ねた枝がうまく立たなくても、長い枝を上からかけることで、安定します。



束ねた枝に上からかけた枝をワイヤーで留めます。
ワイヤーはぎゅっと引っ張ってから回し、これを数回繰り返し、
しっかり留めます。



束ねた枝をワイヤーで留めると枝が動き、完成形がわからなくなるので、
一度、形を整えます。
ワイヤーを使って留めているので、自由に枝が動くので整えやすいです。



形を整えたら、まだ留めてないほうの枝をワイヤーで巻き付けて固定します。
この時、ワイヤーを引っ張ってしっかりと留めます。
ここでまた、形を整え安定させ、テーブルに接触する枝の面を座りがいいように動かします。



渡した枝に試験管をワイヤーで吊り下げます。



もうひとつ、同じように取り付けます。



一輪ざしならぬニ輪ざしができあがりました。



枝葉の影に隠れて咲いていた小さなアジサイの花を挿してみました。

夏が終わるのはホッとする半面、少し寂しい気がします。
庭を訪れる虫もにぎやかなセミから風の中を泳ぐように飛ぶトンボに変わり、
少しずつ秋の彩りへと変化しています。
この寂しいと思う瞬間、同時にまた、
夏の日々が心地よくよみがえってきます。





・森 美保【オフィシャルサイト】

http://www.arrierecourune.com/




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