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vol.6 秋にも桜?~コスモスのお話~

美通信をご覧の皆様、こんにちは!

前回は、秋の和花ということでりんどうをご紹介いたしましたが、今回もやはり秋を彩る花、コスモスについてお話したいと思います。

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コスモスはどの国が原産の花なのか、皆様ご存知でしょうか?漢字で書くと「秋桜「と書くことをご存知の方は多いのではないかと思いますが、実はコスモスは海外からもたらされた植物で、原産地はメキシコの高原地帯なのです。

「秋桜「というくらいですから、皆様もきっと、コスモスを見かけるころになると秋が近づいてきたと感じるのではないかと思います。早咲きのものは6月ごろ花を咲かせるものもありますが、よく出回るのは9月から10月頃です。
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少しお花を離れて他の分野に目を向けてみると、音楽の世界でも、特に日本のアーティストでは、有名な方々がコスモスを題材にした様々な歌を作っています。ざっと探してみるだけでも、懐メロ的なアーティストから新しいアーティストまでバラエティに富んだコスモスに関する歌を見つけることができます。明らかに秋を代表する花のひとつだからこそ、このように沢山の歌が作られているわけですよね。花を「見て「観賞するだけでなく、音楽を鑑賞して季節感を求めるというのも、お花の面白い楽しみ方かもしれません。
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さて、コスモスはメキシコの高原地帯が原産と先ほど申しましたが、メキシコを中心に、熱帯アメリカに分布している植物です。コロンブスがアメリカ大陸を発見した後、スペイン人が中南米に進出しますが、彼らはメキシコの高原に咲くコスモスを発見し、国に持ち帰りました。そしてマドリッドの植物園長ガバニレスが、
の、秩序、調和、美などという意味をもつ語である『Kosmos』からとって「コスモス「と命名したそうです。その名が現在まで変わらずに使われているということですね。

日本には江戸時代末期に種子が持ち込まれていましたが、明治9年(1876)、美術学校の教師として来日した>芸術家ラグーザがイタリアから種子を持参てきたことから本格的に広まったといわれています。明治末期までには全国に普及し、各地で栽培されるようになりました。水はけがよく日光が十分に当たればやせた土地でも十分によく育つので、一気に日本中に広がったのでしょう。今日でも、関東、関西、九州など、全国各地にコスモス畑を見ることができます。

コスモスにも多くの種類がありますが、いわゆる「コスモス「と言いますと、別名オオハルシャギク(大春車菊)と呼ばれるものの事を指します。切り花でも、鉢でも、扱いやすい植物ですが、一年草ですので鉢の場合はその年にだけ楽しむことができる植物です。もともとは白、ピンク、紅色で一重で咲くものでしたが、品種改良によって毎年さまざまな品種が作られていて、八重咲きのものや、花びらのふちだけが違う色をしているものなど、多岐にわたるコスモスを楽しむことができます。

他にもコスモスの仲間がありますが、よく出回っているものに「キバナコスモス「と「チョコレートコスモス「があります。
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キバナコスモスはその名のとおり、花びらが黄色のコスモスです。普通のコスモスより少し後、大正時代にわが国にもたらされました。品種により黄色やオレンジの花を咲かせますが、近年ではさらなる品種改良によって赤に近い色も見られるようになりました。

それからチョコレートコスモス。これはここ数年で人気の出てきた花のひとつです。これも大正時代に日本にもたらされたのですが、普通のコスモスよりも小ぶりの花を咲かせ、黒に近い、茶色とワインレッドをまぜたような、まさにチョコレート色をしています。面白いのは、香りもチョコレートに似ている香りだということ。とても強い香りというわけではありませんが、ほのかに甘く香ります。小さくて楚々としているのですが、色のせいか存在感があってかわいらしい花なので、最近、花束やアレンジメントでも見かけることが多くなってきました。切り花で楽しめるのはもちろんですが、チョコレートコスモスだけは他のコスモスと違って多年草で、球根で楽しめるので、ガーデニングでも人気があります。
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このように、さまざまな表情を見せてくれるコスモス。季節になると安価で手に入るお花ですし、鉢植えでも、一輪挿しでも楽しむことができます。りんどうと同様、他の秋らしい植物とも相性がよいので、皆様もぜひコスモスに触れて秋をおうちに取り入れてみてくださいね。
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