2013-01-05 16:00
トレンド
ダチョウがもたらす経済効果とは?【レバノン】

食用、医薬品、化粧品にも注目される有益な投資用家畜
1月3日、中東のメディアグループ THE AL BAWABA のニュースサイトは、商品作物としてのダチョウの活用についての記事を掲載した。レバノンのベッカー高原(Bekaa Vally)の農場で、新しい商品作物としてダチョウが注目されている。ダチョウの飼育は有益な投資となり、得られる利益はその他の家畜によるものを上回るという。
200羽以上のダチョウを飼育する農場主の Mohamed Yaseen が、ベッカー北部にダチョウ農場を始めたのは2006年、戦争によって南部の農場を破壊された後だった。ベッカー北部の気候と環境はダチョウの飼育に最適だったのだ。
伝統的な農業をやめてダチョウ農場に切り替える者も増えている。概ね成功を得ているが、温度管理や空調の設備にはまだまだ難しい部分があるということだ。シリア情勢の悪化により動物飼料の価格も高騰している。
皮膚オイルを化粧品に 爪や卵も無駄無く活用
農場のエンジニア Nasser al-Din は、ダチョウには無駄になる部分が無い。
と言い切る。
高タンパク低脂肪、鉄分も豊富な肉は味もクセが無く、多くの人に好まれている。アメリカの食品協会は、心臓病やガン、糖尿病の患者にも勧められるバランスの良い食品としてダチョウの肉を挙げている。他の鳥は1キロ3ドルだが、ダチョウの肉は雄も雌も1キロ300ドル程度で売れるそうだ。
また、ダチョウの皮膚にも高値がつく。皮膚の下から抽出されるオイルが医薬軟膏と化粧用クリームに使われるのだ。
卵は食用またはインテリア装飾品として、爪はダイヤモンドを磨くために、まつ毛さえも無駄にならない。
利益に比べ生産コストが高いという見方もあるが、Nasser al-Din は牛の飼育による経済効果よりも効率的で無駄が無いと言う。
牛は1日に10キロ食べるがダチョウは2キロだ。成長も早く卵もたくさん産む。
ベッカー高原のダチョウはレバノンへ送られ、ソーセージやハム、ケバブ、コロッケなど日常的な食材として使われている。化粧品としての活用はまだポピュラーではないようだが、今後の商品展開が期待されている。
外部リンク
THE AL BAWABA
http://www.albawaba.com/
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